・ 豊田道倫 & ザーメンズ 『アンダーグラウンドパレス』
・ マリアハト/アロハの後半
・ うつくしきひかり/無題
・ 福原希己江/笑門来福
・ 平賀さち枝/さっちゃん
・ Alfred Beach Sandal/One Day Calypso
・ GELLERS /GUATEMALA
・ mmm/mmm at 西ヶ方小学校
・ 片想い/VIDEOTAPEMUSIC/kataomoi vs videotapemusic
・ muffin/first trip & Last Apple
・ 森ゆに/夜をくぐる
・ 麓健一/コロニー
・ テニスコーツ/ときのうた
・ テニスコーツ/PAPA'S EAR
・ ふくろ/tetra axis
・ 彼等/Sirius
・ ju sei/コーンソロ
・ BORIS/NEWALBUM
・ 灰野敬二/Un Autre Chemin Vers L'Ultime
・ Salyu×Salyu /S(o)un(d)beams
・ THE ACT WE ACT /いってきます
・ Solid Afro/Mexican Zombie
・ ヒトリトビオ/MONSTER
・ 夕食/The Last Empty Super
・ herajika/test 02
・ 笹口騒音ハーモニカ/H
・ BO NINGEN/BO NINGEN
・ 野村和孝/Arete School of Patternalization
・ SLY MONGOOSE/Wrong Colors
・ ゑでぃまあこん/残光の蟲
・ Clive Tanaka/Y Su Orquesta
・ Vampillia/rule the world=deathtiny land
・ 蝉/3
同じく順不同。
一部、リリースが2011年ではないものもありますが。
実際にライヴを見て購入したものも多いです。
それと「七針系」の話。
年をまたいでまでする話でもない気もしますが。
あの発端は別に、「現場主義」の称揚とか、ましてや「私こそがいちばんの理解者で……云々」的な内輪/身内ヅラしてどうのこうの、って話ではありません。
そんなたいそうな問題などではなく、一言でいえば、「ググれカス」ですむ程度の次元の話かと。
たとえ“現場”とやらに一度も足を運んだことがなくとも、それこそ七針のHPに掲載してある過去の出演者のアーカイヴを辿るなり少しでも自分で興味を持って調べれば、ああではなくもっと奥行きのある見方・言い方ができたんじゃないか、できんじゃないの? という話です。
まあ、自分も実際に七針に足を運んで演奏を観るようになって、たったの1年と数か月。
けど、そんなたったの1年と数か月の自分でさえ、あの記事には違和感を感じた。
反感ではありません。
それも、自分よりもはるかに“現場”に精通し、仕事柄、日本のアーティストの作品を聴く機会も多いだろうし、さらにいえば実際にアーティスト本人ともインタヴューなど通して言葉を交わし交流もある――そういう人たちが、七針という場所をどのように見て、感じ、捉えているのか。
しいていうならそのことに興味があり、件の記事を含め、七針や“(七針に)出ることが多いバンド”について書かれた記事を何度か目にする機会が2011年はあったけど、個人的にはどれもしっくりとこなかった。
(たとえばju seiを指して「八丁堀・七針周辺の実験的即興系」とか、、)
http://junnosukeamai.blogspot.com/2011/04/2011.html
http://junnosukeamai.blogspot.com/2011/05/2011_17.html
自分の場合、きっかけはツイッターだった。
サンレイン・レコーズのツイートで鳥獣虫魚のリリース・インフォを目にした。
もちろん、HPで試聴をした上で作品やアーティストに興味を引かれたというのもあるが、直感としては「八丁堀」「七針」「鳥獣虫魚」と並んだ単語の見映えというか字面に何かをピンとくるものを感じた部分も大きい。
それで早速、王舟、Alfred Beach Sandal、福原希己江のCDRを通販した。
実際に七針に足を運んだのは、それから数か月した一昨年の9月。王舟のレコ発だった。
そして演奏を生で観た。もちろん素晴らしかった。
けど、それ以上に個人的に驚かされたのは、そのステージに並ぶ顔ぶれだった。
ステージにはoono yuukiとmmmがいた(2人の演奏は前に一度だけ観たことがあった)。
それで今度は七針ではないところにoono yuukiのライヴを観に行く。
するとステージにはmmmがいて、ある時は麓健一がいたりAlfred Beach Sandalがいたりした。
(この辺りの時系列はあいまいだが)
思えば、その初めて七針に足を運んだ日には、昆虫キッズのベースがスッパマイクロパンチョップでベースを弾いていて、ドラムがソロ・プロジェクトで演奏していたりもした。
またあるときは、Alfred Beach Sandalのライヴをどこかへ観に行ったら、森ゆにと三輪二郎と、あだち麗三郎とザ・なつやすみバンドの中川理沙が一緒にユニットを組んで演奏をしていたり、とか。
(もちろん、というか各アーティストのことはその時はよく知らなかった)
いや、そもそもAlfred Beach Sandalをきっかけに、MC.sirafuや伴瀬朝彦(アナホールクラブバンド)、一樂誉志幸(FRATEN)という名前を知ったり。
とまあ、そんなふうにして、七針をきっかけに興味を持ったバンドの演奏を違う場所まで見に行く。
するとまた、そこで共演者の別のバンドに目が留まり、今度はそのバンドの演奏をどこかに見に行く。するとするとまた、そこで共演者の別のバンドに目が留まり、今度はその……するとするとすると……。そんなことを繰り返すうちに、その連鎖はふたたび七針にたどり着き、あるいはまた違うバンドやアーティストを介して他所の場所へ、他所の誰かの音楽へと連れて行かれるという日々が続いた。
こうした話は音楽との出会いのエピソードとしては本来、ごくごく基本的で、原始的で、ありふれたものだと思う。けれど逆に、今の時代や環境ではときとして得難く、なかなかなかったりすることなのではないかという気もする。少なくとも自分の場合はそうだったわけで、実際に七針に足を運ぶことがなかったら出会えるはずもなかった音楽があり、起こりえなかったはずの出来事だった。
ここに挙げたのはほんの一例に過ぎない。
ただ、そんなこんなしているうちに、それまでポツポツと、あくまで個人的な趣味の範囲として、点と点のように聴いてきた日本のアーティストやバンドが、その連鎖と接点を持つことに気付いた。点在していたはずの名前が自分の中で、七針を中心に張り巡らされた網の目によって線で結ばれた。豊田道倫&パラガ、テニスコーツ、マヘル、にせんねんもんだいや美人レコード、二階堂和美、非常階段、イシマルー……などなど。それが自分にとっては最大の驚きだったかもしれません。
そのほか、あくまで自分がこの目で見た七針に対する個人的な印象は、上記のポストに書いた通りです。
さらに“洋楽聴き”の立場から付け加えるなら、彼らが――それこそ冒頭の王舟やoono yuukiやAlfred Beach Sandalのライヴで観たように、メンバーをシェアするように一緒に演奏したり、あるいは別の新たなバンドを組んだり、ある者はレーベルを自ら主宰したりアートスペースを運営したり、さまざまなかたちで共演したり共作したりしながらゆるやかな連帯を見せるような光景は、昨今のアメリカのインディ・シーン……レーベルでいえばWoodsistやCaptured tracksやNot Not Fun、ノー・エイジの「The Smell」の周りで起こっていることと重なって見える部分もあり、それが興味深かった。
(もっともそうした驚きや発見も、それまでの自分の無知によるせいかもしれないですが)
http://junnosukeamai.blogspot.com/2011/01/2000so-bored.html
http://junnosukeamai.blogspot.com/2011/01/this-is-not-mixtape-httppitchfork.html
http://junnosukeamai.blogspot.com/2011/01/2010.html
http://junnosukeamai.blogspot.com/2011/07/2008epbest-recording-packaging-diythe.html
けれど重ねて思うのは、そこに「身内ノリはあったとしても、内輪ウケは断じてない」。
これが、たかだか一年と数か月、七針へ足を運ぶなかで得た個人的な雑感です。
まあ、いろいろありますが、七針という場所と演奏が醸し出す心地よさに誘われてついつい足を運んでしまう、というのがいちばん大きいような気もしますが。
長々と失礼しました。
0 件のコメント:
コメントを投稿