2016年3月31日木曜日

2016年3月の熟聴盤

2016年1月の熟聴盤)
2016年2月の熟聴盤)

2016年3月のカセット・レヴュー(随時更新予定)

◎Animal Teeth/Happy To See You(Slow Shine)
言い方は悪いが、こうした一見なんのヒネリもないローファイなギター・ロックが、いまの気分。カセット・カルチャーの源流には、いわゆるノイズものと、そしてこういうものがそもそもあったような気がする。カナダはマニトバのペイヴメント。これがデビュー・アルバム。そこにチェロやヴィブラフォンも鳴る感じが90年代のシカゴ・テイストも。



◎Pod Blotz/Other(Nostilevo)
LAを拠点に活動するマルチ・メディア・アーティスト、だそうです。ファクトリー・フロアからダンス・フィールを剥したような、つまりカーター・トゥッティ・ヴォイド~TG寄り(こういうデザインのカセットありましたよね)と言いますか。くらくらする工業ノイズ/金属ビートの反復にマシーナリーなモノローグを重ねた、ある意味クリシェを踏襲した期待を裏切らない内容。オペラ風のヴォイス・パフォーマンスも。

◎Tender Age/Disappear Here EP(SINIS Recordings)
ポートランドのバンド。アンチ・ドリーム・ポップなギター・ロックのダウナー感が、90年代のゲフィン作品ぽくもあり。おのずとこういう作品に当たってしまうのかな。マイブラらしいところもあるのだけど。

◎Klam/The Concrete Vagina(Land Animal Tapes)
オーソドックスな4ピースのギター・ロック・バンドによるダーク・アンビエント。イタリアのホラーズ、と呼べたらいいんだけどそこまでの華はなく、けれどジョイ・ディヴィジョンやあの時代の音楽から汲める限りを汲もうという意識を感じさせる。フロム・イタリア。

◎BAT-BIKE/GETTING BACK
何といいますか、無慈悲なジャケに引かれまして。ふざけたバンドかと思いきや、何気にシリアスでヘヴィーなガレージ・サイケ・バンド。曲によってはドローニッシュであり、アシッド・フォーキィでもある。「wonk=pop」というタグが謎なロンドン発のデビュー・アルバム。

◎Gulls/Internal Rhythm(PDXINDUBTING!)
いきなり飛び込んでくるのはクイーンのサンプリング。Sci-FIなエレクトロニクスにダビーなプロダクション。ループものだけど同時に、アンビエントなチルネス~ショアーなフィールドレコーディングを絡ませたりするなど聴かせ方には趣向を凝らしたところが。レーベルはポートランドのミクステ専門系とか。



2016年1月のカセット・レヴュー)
2016年2月のカセット・レヴュー)
2015年の熟聴盤:カセット/BandcampリリースBEST 40)

2016年3月29日火曜日

告知㉔:Yuck『Stranger Things』

〈S&S〉からのリリースではないのですが。

ヤック、原点回帰のニュー・アルバムを。
Yuck/Stranger Things
http://diskunion.net/rock/ct/detail/AWY160203-YK1


ノイジーかつキャッチーな楽曲は今作でもさらに磨きがかかり、ウィーザーやダイナソー・ジュニア、ソニック・ユース、ビルト・トゥ・スピルを彷彿とさせるオルタナイズされた楽曲が満載!

元ケイジャン・ダンス・パーティのマックス・ブルームとダニエル・ブランバーグを中心にロンドンで2009年に結成されたヤック。その後、日本人のマリコ・ドイ(パラキートなどでも活動)の加入、ダニエルの脱退などがありながらも、現在は4人で活動中。

本作は2013年の『Glow & Behold』に続く3作目で、全11曲を収録。ノイジーなギター&ヴォーカルとメランコリックなメロディがウィーザーを想起させるM-1「Hold Me Closer」をはじめ、リード・トラックの「Hearts In Motion」などダイナソー・ジュニアやビルト・トゥ・スピル、ソニック・ユースなどオルタナイズされた楽曲が満載!





〈S&S〉のカタログはこちら→http://diskunion.net/rock/ct/list/0/0/72421
よろしくご贔屓に。