2011年7月12日火曜日

最近の熟聴盤(from 3.11 to ...)⑥

・ 木下美紗都/それからの子供
・ 透明雑誌/僕たちのソウルミュージック
・ CSS/La Liberacion
・ Barn Owl/Lost in the Glare
・ Diva/The Glitter End
・ Weyes Blood and The Dark Juices/The Outside Room
・ SLY MONGOOSE/Wrong Colors
・ Israel Martinez/El Hombre Que Se Sofoca
・ Bjork/Vespertine
・ Reiko + Tori Kudo/Light
・ Bill Orcutt/Way Down South
・ Blanck Mass/Blanck Mass
・ Wunder/Wunder
・ Wooden Shjips/West


木下美紗都の新作はいかにも女性SSW然としたデビュー作と比べると、その世界が豊かに広がりを増したことがわかる。音楽性の幅もそうだが、音と戯れる歌声の軽やかさと華やかさ。バンド演奏を交えたジャズやフレンチ・ポップに耳を引かれ、洒脱に舞うラップに心くすぐられる。多彩な生楽器との共演もいいが、手がけた映画音楽でも印象的だったシンセ等の電子音とのユニゾンが素晴らしい。ひんやり微温的な叙情が沁みる。/透明雑誌は「台湾のナンバーガール」と話題の4人組。的確なコピーだけど、彼らの魅力はそれを超えて余りある。疾走感溢れるギター・ロックはピクシーズも連想させるが、加えてポスト・パンク的変拍子、ファンクのグルーヴ(遊び?)も冴えるやんちゃなノリはビースティーズにも近い。見た目はナード風だが、エドワード・ヤン監督『カップルズ』の少年たちがその若さをバンドに注いだら……なんて想像。/SLY MONGOOSEはmmmがゲスト・ヴォーカルで歌う“samidare”に尽きる。/Wunderは毎年夏になると必ず聴きたくなる。/Barn OwlWooden Shjipsは9月リリースの日本盤に封入の拙稿ライナーノーツを参照。ちなみにリリースに前後してフリーフォーク以降から近年のポスト・ノイズ・シーンまで俯瞰した2000年代末~2010年代初頭のUSアンダーグラウンド・シーンの見取り図的な原稿をフライヤー&ネット記事で書く予定。


(最近の熟聴盤(from 3.11 to ...)⑤)
(最近の熟聴盤(from 3.11 to ...)④)
(最近の熟聴盤(from 3.11 to ...)③)
(最近の熟聴盤(from 3.11 to ...)②)
(最近の熟聴盤(from 3.11 to ...))

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