2013年12月30日月曜日

2013年の熟聴盤(カセット・リリースBEST 30+α)

01.DWELLINGS/Dont Say Nothing(Tesla Tapes)
02.Lumisokea/Contrapasso(Opal Tapes)
03.Ahnnu/Battered Sphinx(NNA Tapes)
04.FOODMAN/「IROIRO」(Digitalis Recordings)
05.Devonwho/Perfect Strangers(Dropping Gems)
06.Tereshkova/Intergalactic Letdown(Lillerne Tapes)
07.Lace Bows/Bows of Summer(Exo Tapes)
08.Not Waving/Redacted(ECSTATIC)
09.White Poppy/Drifters Gold(Constellation Tatsu)
10.DRU​$​S/DRU​$​S(Tesla Tapes)


11.~20.

・Astral Social Club/Destiny Snfu(NNA Tapes)
・Bataille Solaire/Documentaires(Constellation Tatsu)
・Decimus/Glass Tetany(NNA Tapes)
・Filthy Huns/S/T(Not Not Fun)
・MICHAEL O'NEILL/MICHAEL O'NEILL(Tesla Tapes)
・Personable & Dwellings & Druss/Mirror & Gate Vol. III(Opal Tapes)
・Profligate/Dormant(GROVL)
・Rangers - Scrap(Bezoar Formations)
・Teleseen/Passages(100% Silk)
・x.y.r./Big Calm (Singapore Sling Tapes)


21.~30.


・Aloonaluna / Motion Sickness of Time Travel/Split(Constellation Tatsu)
・Clime/Two Crests(Space Slave)
・Discoverer/Mind Deco(VCO Recordings)
・Former Selves/In Passing(Hi Shadow)
・Forming/Variations Of The One Essence (Worn Habit)
・Golden Pawn/This Lake is a Misty Mirror(Space Slave)
・Howard Stelzer/The Impossible Astronaut(NNA Tapes)
・Manse/Lying In Wait(Opal Tapes)
・Saintes/Horizontal​/​Vertical(Crash Symbols)
・Sunny Dunes/Anhydride Tapes (La Cohu)


31.~

・Demdike Stare/The Weight Of Culture(Self Release)
・Dylan Ettinger/Crucify Your Love(Night People)
・Floating Gardens/Generalife (Constellation Tatsu)
・Fluorescent Heights/Vendetta In Paradise (Sicsic Tapes)
・Günter Schlienz/Organ Studies (Constellation Tatsu)
・Je Suis Le Petit Chevalier/Those Vermillion Sands(NNA Tapes)
・Jeremie Grandsenne/Ritorno a la Vida, Ritournelle(Space Slave)
・Motion Sickness Of Time Travel/Eclipse Studies (Hooker Vision)
・Obrillos Ryebon/Classics(Lava Church)
・Patricia/Body Issues(Opal Tapes)
・The Savage Young Taterbug/Journeyman's Cheddar(Night People)
・Stag Hare/Angel Tech(Space Slave)



自分的には順位はあってないようなものなのだけど、上位の五つぐらいは揺るがない感じだった。11位以下はそれぞれアルファベット順に。去年、一昨年とは違って今年は今年リリースされたもの限定で選んだ。もしもそうじゃないものが紛れ込んでしまっていたらご容赦を。

今年は後で自分が確認しやすいように作品名の横にレーベル名を付けたのだけど、今まであれだけUSアンダーグラウンドものにハマっていたくせに今年は見事に自分の趣向が変わった模様。それこそ〈Not Not Fun〉周りとか〈Night People〉、〈Hooker Vision〉ものが目に見えて減った。サイケだノイズだアンビエントだニューエイジだ、って作品に対して食指があまり動かず、代わりにビートものやインダストリアル系を好んで聴いていたようだ。

そうした中で今年は〈Tesla Tapes〉と〈Opal Tapes〉に出会えたことが収穫だった。しかも偶然だが共にイギリスのレーベルというのが興味深かった。活況が引き続くUSアンダーグラウンドが爛熟期を迎えたとき、どんな形で「出口」が訪れるのか。けれどもUSアンダーグラウンドはいまだ底が見えず、そうこうしてるうちにUKアンダーグラウンドが新たな台頭を見せ始めた、といった感じか。とはいえUSほどの多様性は確認できず、この動きが今後どのような展開を見せるのかわからないけど、半ば惰性的に続いたカセット生活に刺激を与えてくれた兆候として、来年以降も引き続き注視したいと思う。

しかし、今年はめっきりカセットを買わなかった。送料がバカにならず、可能な限りネットで聴けるものはそれですまし、全曲試聴できないものはデータで購入、さらに気に入ったものは厳選した上で現物を買うようにした。愛用していたショックウェーヴが壊れてしまったことも大きかった。一時、代替機で聴いていたのだけどテープが絡まって切れてしまい、それが怖くなり何となく実物で聴かなくなってしまったのだ。ビデオテープは専用のキットで自分で直したことがあるけど、カセットはその場合どうしたらいいんだろう。そういう業者さんがいたりするのだろうか。
来年もカセット・レヴューは継続する方向だけど、なんか新しい形で見せられたらいいな、とか考えている。


今年もお付き合いありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。



2013年12月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年11月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年10月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年9月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年8月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年7月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年6月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年5月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年4月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年3月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年2月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年1月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2012年の熟聴盤(カセット・リリースBEST 30+α))
2011年の熟聴盤(カセット・リリースBEST 30+2))
極私的2010年代考(仮)……“カセット・カルチャー”について)
極私的2010年代考(仮)……2010年夏の“彼女たち”について)


2013年の熟聴盤⑫

・ Stephen Malkmus and the Jicks/Wig Out at Jagbags
・ Trentemøller/Lost
・ Mogwai/Rave Tapes
・ Dum Dum Girls/Too True
・ Alfred Beach Sandal/Dead Montano
・ AHNNU x D/P/I/SHE WAS NO TAME THING
・ Salem/GOODBYE
・ D/P/I/Fresh Rose
・ Ahnnu/Battered Sphinx
・ 禁断の多数決/アラビアの禁断の多数決
・ Yukari/Echo
・ BLACK KNIGHTS/MEDIEVAL CHAMBER
・ R.Kelly/Black Panties
・ DJ Koze/Amygdala
・ Milosh/Jetlag
・ NHK'Koyxen/762
・ 大森靖子/絶対少女
・ Wanda Group/Slab About Being Held Captive
・ Burial/Rival Dealer

※編集中

(2013年の熟聴盤⑪)
(2013年の熟聴盤⑩)
(2013年の熟聴盤⑨)
(※2013年の熟聴盤⑧)
(2013年の熟聴盤⑦)
(2013年の熟聴盤⑥)
(2013年の熟聴盤⑤)
(2013年の熟聴盤④)
(2013年の熟聴盤③)
(2013年の熟聴盤②)
(2013年の熟聴盤①)

2013年12月22日日曜日

2013年12月のカセット・レヴュー(随時更新予定)

◎Lisa Papineau/Blood Noise
ディアマンダ・ギャラスも彷彿させるゴシックな風貌に、タイトルが「血のノイズ」ときた。さぞかしパンチの効いた作品かと思いきや、拍子抜けするほどアンニュイなシンセ女子。多重ヴォーカルはビョークっぽくもあり、バーモントの才媛。

◎Mirror Kisses/Bad Dreams
ヴェイパー風のジャケとは裏腹に、王道のシンセR&Bというか、ポスト・チルウェイヴのシンセ・ポップ。黒っぽいチャド・ヴァリーというか、ギミックなしの清涼感はニーズはまだまだありそう。

◎Travel Kyoto/Empire Of Signs
ロシアの〈Singapore Sling〉から。ユニット名は「そうだ、京都へ行こう」か? モンドでエスノでラウンジーなトレモロ・シンセの観光音楽。けどVIDEOTAPEMUSICの方がトべるな。

◎Radiator Girls/Traumas​/​Mantras
ピッツバーグのカセット専門〈HOKO〉から。アーリー・テンネン代のサイケ・ポップというか、ガールズの生焼けな部分とスミス・ウェスタンの白乳色をアンフェタミンで溶いたような中毒性の高さ。

◎Oxytocin Dreams/Sadnoise
「視床下部の室傍核と視索上核の神経分泌細胞で合成され、下垂体後葉から分泌されるホルモンであり、9個のアミノ酸からなるペプチドホルモンである」な夢、というユニット名から推して知るべし。沈み込むようなダウンテンポとスモーキーなアンビエント、ブラックネス……。「悲しいノイズ」というアルバム名も良し。OFWGKTAからこういうのがひよんと出てきてもおかしくない、というか、かつて〈Anticon〉に期待していたものを今ではオッド・フューチャー周辺に期待している自分に気づく。The Internetのアルバムも素晴らしかったしなー。

◎Stupid Bummed/Get Used To It
USアンダーグラウンドのメッカ、西海岸ロング・ビーチの〈Juniper Tree Songs〉から。奇盤を期待させるジャケットだが、中身は意外にドリーミー。鋲ジャンの代わりにシティ・ボーイ・ルックで着飾ったアラン・ヴェガ、夢見心地のスーサイドのよう。

◎Erasurehead/Moonwort
というか、そもそもモスクワのレーベルで名前がシンガポールでハワイとかタグを付けられても意味不明だろう。古き良きレトロフューチャー。ジョー・ミークと『Stereopathetic Soulmanure』の頃のベックがエド・ウッド映画のサントラをサンプリングで作り上げたようなやっつけ感も随所に。

◎Fluorescent Heights/Tidal Motions
今年も打率が高かった〈Constellation Tatsu〉から。ニュー・エイジ志向丸出しの曲タイトルそのままの、美しく青きアンビエント。

◎Linckoln Public Library/Linckoln Public Library // MANNEQUIN
フロリダの「ザ・ヴェイパー・ウェイヴ」。他に特筆すべきことは何もないが、なぜかヒューイ・ルイスが無性に聴きたくなる。

◎Fortyone/Go Bananas
ウェストバージニア州モーガンタウンの奇盤テープ専門〈Crash Symbols〉から。バナナのアートワークからヴェルヴェッツを連想した自分を呪いたくなるほどのカートゥーニッシュでスカミッシュなサンプリング/テープ・コラージュ・ミュージックス。でも異様に愉しい。シナトラも歌っているし。

◎Saintes/Horizontal​/​Vertical
フランスはパリの女性ソロ・プロジェクト。そもそもはダーク・ウェイヴ系のバンドで活動していたとか。ノー・ウェイヴィなギターの不協和音、フィル・スペクターのウォール・オブ・サウンド、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、キム・ゴードン……などなど。激クール!!!!!

◎Exotic Club/No Dance
タイトルもグループ名も投げやり。けれど嫌いじゃない。コールド・ウェイヴなシュ・シュというか、ニューロマをかじったケイヴというのか。Featureless Ghost/TWINSのMatt Weinerが関わっているのも個人的にはポイント高い。

◎Old Light/YES
ポートランドのローファイなテーム・インパラ。何ピースか知らないが、サイケデリックもファンクもブルース・ロックも洒脱にこなす手練揃いか。「YES!」でしょう。

◎Dead Coast/Dead Coast
LAらしいドリーミー・ガレージ・ポップ。ベスト・コーストのネガのようなバンド名だが、アーシーな演奏も聴かせる奥行き、巧者ぶりにへぇ~、と。













2013年11月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年10月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年9月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年8月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年7月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年6月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年5月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年4月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年3月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年2月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2013年1月のカセット・レヴュー(随時更新予定))
2012年の熟聴盤(カセット・リリースBEST 30+α))
2011年の熟聴盤(カセット・リリースBEST 30+2))
極私的2010年代考(仮)……“カセット・カルチャー”について)
極私的2010年代考(仮)……2010年夏の“彼女たち”について)

2013年12月1日日曜日

告知⑧:監修シリーズ〈Signs and Symptoms〉



第9弾のリリースになります。
タイトルはマジック・マーカーズの3年ぶりのニュー・アルバム『SURRENDER TO THE FANTASY』。
詳細はこちらのリンクを読んでいただくとして。
これまでに8作品リリースさせてもらってますが、個人的にはいちばん思い入れが強いです。
2000年代にもっとも思い入れ強く追いかけていたバンドのひとつ。
ぜひ!
おまけで、SPIN誌の「Album of the Week」に選ばれた記事も。


スケジュールはまだフィックスされていませんが、第10弾のリリースも決まっています。
そして欠番中の第4弾も近日中に発表できるか?、、と。
過去にリリースされた作品↓もあらためて。

http://junnosukeamai.blogspot.jp/2013/11/signs-and-symptoms.html

よろしくお願いします。