◎Ryan Emmett/Portrait of a Dog
〈Orange Milk〉から。オンライン・アンダーグラウンドにおける“ジャズの新章”?というのは冗談だけど。いきなり注ぎ込まれるモーダルな気配になるほど、『Bitches Brew』のアンビエント・ヴァージョンという形容も頷けたり。〈OM〉といえばGiant Clawのイメージが強いが、こちとらカットやペースト感は皆無でひたすら瞑想的。
◎Tropical Rock/Suma Love
イリノイのフリー・フォーク・ユニットSpires That in the Sunset RiseのKathleen Bairdが始めた新しいデュオ。テノリオンやフルートが囁くように鳴る箱庭ミニマル・ポップ。B面のひそやかなコズミック感が、らしくもあり、新鮮。ニューヨークの〈Perfect Wave〉から。
◎NAH/tapefuck
90年代(「1994」というタグの意味は?)フィラデルフィアからのデス・グリップスへのアンサー。いや、バーネットみたいなMCは不在なれど、これはハードコアとマス・ロックとファンクとインダストリアルの折衷&止揚。基本ドラマーによるワンマン・ユニットだが、チョップとカットの波状でドス黒いカタルシスを。
◎Strange Mountain/Recollection Fuckup
インドネシアはジャカルタのMarcel Theeによるソロ・プロジェクト。過去には〈SicSic〉や〈exo tapes〉からのリリースもある多作なアンビエント作家。ジャケットからココロジー的な音を想像していたがまったくそう非ず。一言でいえばモーション・シックネス的な。鳥の囀りとかフィールド・レコーディングスも編み込むネイチャー系。
◎Raphi Gottesman/Signed, Noisemaker
同じくスウェーデンの〈Fluere Tapes〉から。トランペットやペダル・スチールも含んだオークランドのトリオ。アメリカーナ風味のインストゥルメンタル・ミュージック。シッピング・ニュースとアイアン&ワインのあいのこ。
◎Les Halles/Forum
去年はGiant Clawで一山当てた感の〈Noumenal Loom〉から。去年にフランスで録音されたというアンビエント。ヴィンテージ、というか古楽器で演奏されたような独特の褪せた風合い。
◎Komodo Haunts/Neo-Mythology
Mt. Tjhris名義でのリリースもあるアンビエント作家。〈SicSic〉や〈Hooker Vision〉からのリリースに続く去年の新しい一本。霞か湯気のようなアンビエントで、耳を澄ますとエレクトロニクスの隙間から流水音や自然音らしきものも聴こえてくる。ピンボケしたサン・アロウ、みたいな趣も。
◎Stag Hare/Pongdools
Garrick Biggsによるニューエイジ・シンセ・プロジェクト。三部作の内の二作目らしい。真ん中の曲ではモータリック・ビートを持ち出しアンビエントとクラウト・ロックを止揚。
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