2016年4月16日土曜日

パンダ・ベア、ジョン・ケイルとの馴れ初めを語る。



「や、それほど面白い話でもないんだよ……でも説明しようか(笑)。デイヴの妹のアビーが、ジョン・ケイルのライヴでヴィジュアル・ワークを担当していて、その縁なんだ。

実は今度のアルバム(※『Painting With』)に入れようとしていたある曲について、このままのサウンドでいいのか、僕達メンバーの中では決めきれなくなったのがきっかけでね。あるパートのサウンドが、完全に納得がいくものに仕上がらなくて。それはストリングスっぽい音のパートだったんだけど、アビーがジョンと仕事をしているのを知っていたし、ジョンはヴィオラ奏者でもあるから、僕達がレコーディングしているスタジオに来て、弾いてもらったらどうだろうという話になったんだよ。納得できていないパートを、ジョンのヴィオラで置き換えられないかと考えたんだ。



それで声をかけたんだけど、ジョン自身は、ヴィオラの音色の特性を考えると、あまりうまくいかないんじゃないかという意見だった。で、実際ジョンの言うとおりで、スタジオでいろいろ弾いてもらったんだけど、結局そのヴィオラのパートはまったく使わないで終わったんだ。でも、ジョンはサンプラーとか、いろんな機材を持ち込んでくれて、曲を演奏している最中に、僕達と話しながらいろいろ試してくれたんだよね。そっちがすごくうまくいって、あの日は僕達も本当に楽しかったよ。彼のような人にレコードに参加してもらえたのは、すごく光栄だと思うね」